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  • 「考えるな、感じろ」

    | 輸気

    最近、芦屋のセミナーに行った時におもしろい質問を
    されました。「痛い時にとりあえず自分で、輸気をしたらいい」
    と言われるのですが、めちゃくちゃ首の後ろが痛くて

    頭痛がしている場合に、首の後ろに手を当てて
    輸気をするのですが、頭痛がひどすぎて、そちらに気がとられ、
    輸気をする手に集中できない。という事でした。

    なるほど、そういう風に考える人もいてるのか。とあらためて
    それぞれの考え方、捉え方があるんだなぁ。と思いました。

    僕も実際、2年ほど前に福井県まで、バーベキューに行き、
    海にも入り、帰りの渋滞に巻き込まれ、クタクタに疲れて帰って来た
    ところに、ご馳走につれて行ってくれる。というので、お言葉に甘え
    食事に連れて行っていただきました。

    その時は「てっちり」だったので、鍋、から揚げ、てっさに雑炊、ひれ
    酒まで飲んで食べまくって、その時の我孫子の「ふぐ政」のあの一室は
    「竜宮城」のようで、僕は現代の「浦島太郎」状態でした。もし帰り際
    に、例のかなりヤバい決して空けてはならない、あの箱を

    お土産に差し出されたら、絶対に断ろうと思いドキドキしていましたが、
    最後は、さっぱりとした口当たりの良い「ゆずシャーベット」が出てき
    ましたので、安心しておいしくいただきました。

    なにしろその時は、フードファイターのギャル曽根やジャイアント白田
    に負けないくらい食べまくりました。いや、勝ってましたね。うん、
    勝った。

    その時は何事もなく、おいしく食事をいただいたのですが、
    家に帰ってからが大変でした。

    お腹がギューっと、表面的には何も無いのに内臓がえぐられるような、
    腸や内臓を素手でワシ掴みされているような、なんとも言えない初めて
    の感覚の痛みでした。目も開けていられないし、
    立ってもいられないような状態になっていました。

    まさに「キャプテン翼」に出てきた、ハーフライン付近から放ったシュ
    ートがゴールネットを突き破り、そのボールが、コンクリートブロック
    をも砕き、壁にめり込むという殺人的な「タイガーショット」を顔面ブロ
    ックした石崎君のようでした。

    陣痛でも始まったのかと思うくらいの痛みで「痛ってぇ、痛ぁ~、うぅ
    ~と」うなりながら、ベッドに横たわっていました。
    あの時、もし整体を知らなければ、のたうち回って救急車を呼んでいたと
    思います。

    学生の頃、陣痛っていうのは、鼻の穴からスイカが出てくるのと
    同じくらいの痛みがする。と聞いた事がありましたが、その時の僕の
    鼻の穴からも、小さいスイカがチョット見え隠れしていました。いや、
    少し出ていたように思います。


    最初はお腹が痛いので、トイレに駆け込んだのですが、上からも下から
    も何も出ず、お腹をさすりながら「早く出てきてね、かわいいベイビー
    ちゃん」と優しく声をかけながら、ベッドに戻り横たわりました。

    もちろん、その時にはすでに無意識に、両手をお腹に当て輸気しており
    ました。いつもだったら、寝る前にお腹に輸気すると、2、3分もすると
    ギュルギュルと音を立てて、腸が動いている感じがするのですが、

    その時は、10分、15分たっても全く腸が動いている気配がありませ
    んでした。むしろ冷たい感じがしました。その時にコレは腸が動いてい
    ないと直感しました。
    さすがに両方の鼻の穴から、スイカが出てきそうな痛みのその状況では、

    僕も手に気を集めるとか、そういった余裕は無く、ただひたすら手をお腹
    に当て、輸気していました。その時に脳裏をよぎったのが、高須院長の
    「イエス!高須クリニック」では無く、ブルース・リーの名言「考えるな、
    感じろ」という言葉でした。

    そして何も考えず、ジーッと輸気していると
    手のひらに、何か硬い塊のような物が感じる取れるようになり、間違い
    なくコレが痛みの原因になっているのだな。という事が、確信出来ました。

    そして少し落ち着き、変化がでてくると少し余裕が出来、その塊に一番
    ピタッと合う角度を見つけながら輸気しました。角度というのも大事で、
    分からなければ何も考えずに、

    そこに輸気しているだけでも変化してくるのですが、
    上手に角度を取ると、気の感応というか、通りがより良く経過がスムーズ
    になってきます。

    「キャプテン翼」に出てくる立花兄弟のあの「スカイラブハリケーン」も
    やはり、双子ならではの息のよさ、お互いのスパイクとスパイクで蹴りだ
    す、あの絶妙な角度があったからこそ3メートル近くの高さまで高く飛ぶ
    事が出来、その高さからの強烈なヘディングを決める事が出来たのだと思
    います。

    また、世間を驚かせた、若島津君のゴールポストを蹴り、ゴールポストか
    らゴールポストへ三角形に跳びまわりながら、ボールをキャッチするとい
    う、なんともクレイジーな「三角とび」も、ゴールポストを蹴る角度が見
    事に決まっていましたし、とにかく角度という事も大事になってきます。

    そして、その塊にピタッと合う角度で輸気をしておりますと、ようやく
    お腹がグルグルと動いてきだしました。その時には、あぁ、コレでようや
    く回復にむかっていくのだな。という事が確信出来、トイレに行くとよう
    やくお通じがあり、ベイビーちゃんが次々出てきました。

    もうビッグダディ状態。
    そうなると、ずいぶんと痛みもなくなり、みるみる体調が回復していきま
    した。ですから、輸気をしようと気合を入れて、手から何か出すつもりで

    やらなくても本能にしたがって手を当てているだけでも、変化してきます
    から何かあった時には、何も考えずに皆さんも自信を持って輸気されたら
    いいと思います。

    慣れている方は、角度などを意識してやっていると色々と
    微妙な変化に気づくことが出来ると思います。
    大事なのは、とりあえず何かあったら何も考えずに手を当てるという事です
    「考えるな、感じろ」という事です。

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